公平な不公平。不公平な公平。

農業政策は、以前の公平が不公平に、不公平が公平になりました。
安全な農産物の生産でも、公平と考えられていたものが不公平になりました。

無農薬栽培のお米の生産量は、慣行栽培のお米の生産量に比べ、収穫量が2~3割程度少なくなります。そのため、減収分を加味した減反面積が割り当てられていました。しかし、この減収分が加味されず、慣行栽培と同様の減反面積が割り当てられることになりました。なぜか?これまで減反を守らなかった農家に多く配分していた減反面積の代替として廃止されたのです。

つまり、これまで減反に協力した農家も、協力しなかった農家も、安全な農産物を生産するために頑張ってきた農家も、一律同じ減反面積が割り当てられることになりました。

どの農家にも同じ減反面積が割当てられるので、一見公平ですが、農薬を使用せず、安全なお米を育てている農家にとっては、大きな逆風です。単なる数字上の公平が、本質的な公平とイコールではありません。数字ばっかり見るのではなく、社会にとって良い公平を考えて欲しいと思います。

何だか、学校の運動会のような幼稚な公平だな~。