田んぼの整備!

秋晴れの良い天気が続いています。
田んぼに通い、高いところの土を低いところに運んで、田んぼを平らにする仕事をしています。田植え頃の田んぼの様子を覚えておいて、秋や春に少しずつ平らにする作業をしているのです。こんな作業は、この辺では私ぐらいのものです。

かなりシビアな栽培方法なので、田んぼが平らかどうかで結果が全く違ってきてしまうのです。稲が育ちやすい田んぼの条件を整えてあげるのが、私の仕事です。

紅葉した景色を眺めながら、田んぼに感謝しつつ、少しのんびりと楽しんでいます。
あと、2日ぐらい掛かるかな?

この頃、TPPの話題が盛んです。
農業を強くするとか、農業も成長産業だとか色々言っていますが、私の住む山間地では、生産性を上げるのにも限界があり、現時点で、どうあがいても平野部の農業にすら勝てません。平野部にすら勝てないものを、海外とどう対抗しろと言うのか。軽トラでF1の大会に出るようなものだ。
農業が駄目になると、地域が駄目になります。私が守りたいと思うのは、農業ではなく、地域です。かりに、国全体として生産額が高くなるなど、農業が強くなったとしても、私の地域はぼろぼろになるでしょう。

農業の生産額は、GDPの0.9%しかありません。どう思います?そんなものだったら、無くなっても良いんじゃないかと思いませんか。
でも、たかが0.9%の産業が、広大な国土を保全しているんです。食糧自給率は4割を切っていますが、それでも、0.9%の産業が、国民の食糧の4割をも生産しているんです。

ある意味、破格の低賃金で多くの仕事をし、また、水源涵養など副次的な効果も生んでいるんです。ちなみに、水源涵養など公益的な効果を金額に換算すると、年間7兆円程度の価値が有るとされています。

農業就業者の平均年齢が60歳を超えてて壊滅的な状況だと言っていますが、70歳まで雇用期間を延長しようとしているときに、60歳を超えたぐらいで壊滅的なんて可笑しな話です。農業は、定年退職した人の受け皿になっているので、平均年齢が上がりやすい産業だと思います。しかも、その後の定年が無いので、80歳ぐらいまでは、若者に負けないくらいの仕事をします。定年が無い産業の平均年齢が上がるのは当たり前のことです。

さてさてどうなることか。