山の農場だより

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稲の芽が出てくれました。

ササニシキです。



亀ノ尾です。



どちらも、良い芽が出てくれました。

たかが芽と思うかもしれませんが、良い芽が出れば、スムーズに成長してくれます。

余り良く無い芽だと、育つのに難儀してしまいます。

良い芽は勝手に伸びてくれますが、そうで無い芽は、育てようと思っても思うように育ってくれません。

良い芽が出てくれたので、まずは一安心です。

春の野の花が見ごろを迎えています。



桜も良いけど、私はこっちの方が好みです。

雪が消えると、知らぬ間に一気に成長して見事な花を咲かせます。

他の草木が芽吹く前に花を咲かせ、草木が生えてくると姿が見えなくなります。

藪になって光も差し込まないような場所でも、草木が芽吹く前に群落を作って見事な花を咲かせます。

一見弱そうに見えて生命力が強く、他者と争わずに生き続ける逞しさが好きです。

稲の種まきが無事終わり、田んぼの作業に取り掛かります。

田んぼを見回ってみたら、イノシシに畔を壊され、水路が埋められていました。

まずは、水路の泥上げです。



まだ、雪が残る田んぼもあります。



雪が残る季節ですが、今年は早々に桜が咲きました。



今日、煎餅を食べていた兄ちゃんの歯が抜けました。

長男が小学校に入学しました。

保育園から一緒だった10名だけの小さなクラスです。

ランドセルが重いと言いながら通っています。



小学校に入っても、家では弟とドジョウすくいごっこです。



弟は、鼻穴にビーズを詰めて取れず、病院に行きました。

結果、鼻穴にビーズは無く、鼻ではなく、耳の掃除をしてくれたとのこと。

笑い話で済んで良かったです。
3月31日は日柄が良かったので、塩水選を行いました。

自然相手の物事は、人為でどうにもならないこともありますので、神様仏様頼みで縁起を担ぎます。

塩水選(えんすいせん)は、塩水に種もみを入れ、浮いた籾米を取り除きます。

沈んだ籾米を種もみとします。

↓写真は、籾米を塩水に入れた状態です。



↓浮いた種もみを除いた状態です。全部取り切っていないので、浮いた籾米を丁寧に取り除きます。



当農場では、より充実した種もみを使用するため、通常の塩分濃度よりかなり濃い1.17です。

この濃度だと、通常栽培の籾米は、全て浮いてしまうぐらいです。

当農場の籾米は、この濃度でも沈みます。

稲作は、苗半作、苗八分作などと言われるように、苗の出来が結果を大きく左右します。

良い苗の元は良い種です。

種もみの選別基準を厳しくすれば、籾米を多く準備しなければならなくなりますが、種の選別を重視しています。

この後、田んぼの土を溶かした水に種もみを2日浸けて、田んぼの微生物を種もみに棲まわせます。

多様な微生物が棲みつくことで、特定の病害菌の増殖を抑制します。

稲の種まきまで1か月有りますが、育苗ハウスの準備を始めています。

豪雪でパイプハウスの一部を潰されてしまいましたので、その補修作業もありますが、

まずは、除雪作業です。



全部の雪を全て除雪するのは大変ですので、雪が消えやすいように雪割して置きます。

雪を割っておけば、雪の表面積が増えて消えやすくなります。

今年は雪が多いので、今から除雪作業を始めても、

ハウスが使える程度にまで雪が消えるのは、種まきギリギリだと思います。

そろそろ、種の準備作業も始めます。
樹を伐採して薪を作りました。





雪が無ければ伐採、搬出できない場所の樹を伐採しました。

谷からソリで運び上げなければならず、ようやく搬出しました。

作業が終わり、チェンソーなどの道具類を片付けている時にぎっくり腰となり、静養中です。

割った薪は、雪が解けてから積んで乾燥させておきます。

もう一本大きな樹を倒しましたが、予定していた方向から少しずれて谷底方面に転がり、

搬出を断念しました。あ~、勿体無い。

電線を避けてロープで引っ張りながら倒したのですが、電線に行かなかっただけ良しとします。






冬の峠を越え、春めいて来ました。



息子たちは、雪の上で水遊びです。



水は、山水なので、出しっぱなしの使い放題。

最初は大人しく遊んでいるのですが、楽しくてテンションが上がってくると、水の掛け合いを始めてしまいます。

この時期ですので、そうなると強制終了です。

さて、私は、薪にするための樹を切っています。

田んぼの周辺に大きくなって日陰を作る樹がありますので、それを伐採して薪にします。

まだ雪が2m程度ありますが、この雪があるからこそ伐採出来る場所もあります。

雪があれば、背丈の低い木が雪の下になって作業しやすくなったり、運搬出来るようになったりします。

あと、一週間ぐらいは掛かるかな。

子供たちが休みだったので、田んぼの水の水源地、「貝沼」に散歩に行きました。

散歩とは言っても、雪山を歩いていくので、ちょっとした冬山登山です。

貝沼は、四季を通じて子供たちを連れて行って遊ばせている場所で、子供たちのお気に入りの場所です。

今回も、子供たちが行きたいと言ったので、連れて行く事にしました。

自宅からスノーシューを履いて雪山を登ること30分ほどで、貝沼に到着です。



貝沼は、厚い雪に覆われて、歩けるようになっています。

当地では、水が氷るのではなく、膨大な雪で沈まなくなる感じです。

雪の一番下には、2cm程度の氷があるだけです。

子供たちは、穴を開けようと雪を掘って遊んでいました。



昔は、ワカサギ釣りで賑わっていましたが、ブラックバスが増えてワカサギが姿を消してしまいました。

海老もいたのですが、海老も姿を消してしまいました。

子供たちにも、以前の貝沼を見せたかったな~。

穏やかな天気で助かっていましたが、また降ってきました。

我が家の家の前は、雪の壁が出来ています。



雪の壁の横に立っているのは、4歳の息子です。

何メートルあるんだろう。

雪の重みで襖が開かなくなったので、明日は、今シーズン6回目の屋根の雪降ろしの予定です。

昨日、一昨日は大荒れの天気でした。

それでも子供たちは、元気に雪かきをしてくれます。



二人とも雪かきが大好きで、そりに乗って遊ぼうといっても、雪かきがしたいと言って雪かきをします。

子供たちは、雪が大好きですね~。

大人は、大荒れでも、思ったより雪の量が少なくて助かりました。

年末年始の大雪でどうなるかと思いましたが、今の時期でこの雪の量であれば、平年並みです。

これから2週間ぐらいが冬のピークになりますので、積み増しはあると思いますが、年末年始のような怖さは有りません。

降りだすと止まらないので、安心は出来ませんけどね。


息子たちは、保育園から帰ってくると、暗くなるまで雪遊びです。



この頃、雪が小康状態で気温も高めなので、雪が締まって雪の上も歩きやすくなっています。

ウサギの足跡を追いかけて探検したり、寝っ転がって何かやっています。





私は、セリの収穫作業が終わって農作業が一段落ついたので、これからは、子供たちと一緒に雪遊びを楽しみます。

セリの収穫作業が終わると、4月から続いた農作業の終わりとなります。

これから3月末頃までは、冬休み気分で体を休ませながら雑務を処理したり、来年度の農作業計画を考えて行きます。

まずは、家の周りの除雪をしないと屋根の雪を下す場所が無いので、除雪してからです。

休みが休みになりませんね~。



今年は、大雪で散々です。

新年早々、車を雪の壁にぶつけて凹ませるし、屋根から落ちた大きな雪庇で車庫のシャッターを壊すし、
稲の育苗ハウスも潰してしまいまいました。



雪の積雪量自体は、まだまだ積もる年がありますが、一気に降られて管理する余裕がありませんでした。

一度目のドカ雪の際は、パイプハウスに雪が乗らなかったので、二度目のドカ雪の時に確認しなかったのです。

二度目は少し湿った雪だったので、それが、骨組みだけのパイプハウスにも積もったようです。

実は、雪降ろしで、屋根からも落ちました。

滑り止めの無い滑らせるタイプの屋根だったのですが、寒くて滑らなかったので、やむを得ず雪降ろしに上がりました。

かなり気を付けていたのですが、足元にサクッとスノーダンプを差し込んだ時、一気に屋根の雪もろとも滑り落ちました。

正確には、一緒に滑り落ちると危険なので、滑り落ちる雪から遠くにジャンプします。

今年は、雪の重みで家の軒先を折ってしまった家や、潰れた家も多いです。

冬は、まだまだ序盤、参ったな~といった感じです。

もう2~3日でセリの収穫が終わるので、しばらく、家の周りとパイプハウスの除雪に専念したいと思います。





明けましておめでとうございます。

今年も、よろしくお願い致します。

年末年始は雪に埋もれております。

昨シーズンは、記録的に雪の少ない年でしてた。

今シーズンは、昨年の分もまとめて降っているような感じで、既に3~4回屋根の雪降ろしをしました。

子供たちは、除雪車が作った雪山が遊び場になり、冒険ごっこに夢中です。



除雪作業が大好きなので、除雪作業も手伝ってくれます。



私の年末年始は、毎度の事務作業です。

年末の忙しさに放っておいた通知などを確認し、各種提出書類の作成に追われます。

子供たちの「遊んで~」攻撃と、除雪作業、屋根の雪降ろし作業もあるので、さっぱり進みません。

それでも、1月2日からセリの収獲作業を再開しました。

1月20日頃までで終われると思うので、早く片付けてからゆっくり休みます。

年末年始は、休む間もなく過ぎ去ります。

それでは、皆様にとって良い一年でありますように。

大雪で既に2回、本気の屋根の雪降ろしをしました。

余り積もっていなくても、年を越す前に念のため下ろす準備体操的な雪降ろしの年もあります。

準備体操的な雪降ろしではなく、私の肩程、おおよそ150cm積もった雪を2回下ろしました。

本気というか、これだけ積もらせて下ろすことも稀な雪降ろしを年内に2回もした事は有りません。

屋根によっては、本気を2回、これからの大雪に備えた3回目の雪降ろしをした屋根もあります。

朝は雨が降って暖かかったのですが、お昼頃から雪に変わり、とうとう吹雪いて来ました。



週間天気予報では、最高気温もマイナスの日が続く予報ですので、どうなるか戦々恐々です。

先日の大雪では、朝、除雪車が来て、お昼にはひざ上まで雪が積もり、車が走られなくなりました。

年末年始の大雪はどうなることか。

さて、今年も大変お世話になりました。

新型コロナの一年と言って良いと思いますが、私は家と田んぼと畑、時々山に居るので、日常は特に変わりませんでした。

地元温泉に通っている父母と、保育園に通う子供たちは、自粛で少々息苦しさを感じたかもしれません。

来年は、終息の目途が付けられるところまで進んでくれたらと願っております。

農業は、極端な気象や、鳥獣害に悩まされました。

今後も様々な課題を抱えながら、それらを受け入れ、柔軟に対応して行きたいと思います。大変ですけどね。

来年もコツコツです。

それでは、ご健康で、良いお年をお迎えくださいませ。


一週間前に山のナメコを採りに行ったばかりなのに、もう真冬です。



立派な雪庇です。

降りだしたら降り止まず、降りだして3日目で屋根の雪降ろしをしました。

私の肩ぐらい積もっていましたので、1m50cmぐらいの積雪です。

その後も降り止まず、最初に雪降ろしをした屋根は、もう2回目の雪降ろしをしました。

大人は労働を伴うのでうんざりですが、子供達は元気です。

毎日、保育園のお迎えのバスが来るまで雪かきです。

雪遊びというより、二人とも、雪かきが大好きです。





除雪と、屋根の雪降ろしと、セリの収獲作業で、あっと言う間に1日が終わってしまいます。

年賀状は、今年も年を越してからになりそうです。

13日から、本格的な冬到来の予報になりましたので、今シーズン最後のキノコ狩りに行ってきました。

こんな時期に山に行くことは無いのですが、まだ小さいつぼみのナメコを見つけていたので、育つのを待っての収穫です。





丁度、採り頃の立派なナメコに育ってくれていました。

これまで、キノコ目当てでは2~3回ぐらいしか山に入ったことは有りませんでした。

今年は、家の近くの山が豊作で、行くたびに、収穫するには勿体無い小さなキノコを見つけられたので、毎週山に行くような感じでした。

山は楽しいですね~。




里にも雪が降り始め、霜が降りる日も多くなり、冬が近づいてきています。

セリの収獲、冬支度がありますし、山は秋の幸の季節なので、気になって仕方ありません。



セリも霜で凍みてしまいます。


霜が溶けるまで収穫出来ませんし、選別で除かなければならないものも増えてきます。

でも、寒さが厳しくなってくると、セリは自分を守るために体内物質の濃度を高めて凍みにくくするため、美味しくなります。

ちょっとした隙間を見つけて、山を散策しています。

これは、ムキダケです。枯れ木いっぱいに生えていました。




名前の通り、表面の皮を向いて食べるキノコです。

ナメコも少し収獲出来ました。




山といっても、家の前の山や、家から車と徒歩で15分くらいの場所ですが、

日が短くて、あっという間に一日が終わってしまうので、中々行けないのがもどかしいですね~。

田んぼの仕事は区切りを付けましたが、時々見に行っています。

田んぼの畔が、イノシシに壊されていました。春まで被害が少ないことを祈るばかりです。


既に、畔が全部掘り崩されて平らにされている田んぼもあります。
今は、山が楽しい時期です。

仕事の合間、ちょっと山に入ったら「あかもだし」と「かっくれ」がありました。

写真は「あかもだし」です。出汁が出て、最高に美味しいみそ汁になります。



山間地の田んぼは、作業効率が良くなかったり、作業に身の危険を感じるような部分が沢山あります。
稲を植えていない時期は、そういった部分をコツコツ整備しています。

それと同時に、セリの収獲や冬支度があるので、年末まで忙しい日々が続きます。

もっと山歩きをしたいのですが、行けないのがもどかしい時期でもあります。

写真は手小出しいっぱいにキノコが採れましたが、自宅から車で3分、ほんの20分山を覗いただけです。
山の幸はありがたいですね。

子供たちと裏山を散歩です。



美味しそうなキノコがあったので、沢山採ってきて調べたら毒キノコでした。

見た目も匂いも美味しそうだったのに残念です。

通常、特徴のはっきりした美味しいキノコは食べますが、判別が難しいキノコは食べません。

多分、食べられるものもあると思いますが、食中毒になるのも怖いですしね。

今年は、キノコの食中毒が多いようです。

お店で売られていたのが毒キノコだった例もあります。

食べられるキノコと似た毒キノコもあるので、混ざったりすると間違うこともあります。

今日は雨ですが、先日初霜が降りました。



高い山の紅葉が終わり、里山の紅葉が始まっています。

ようやく田んぼの仕事が一段落し、これからセリの収獲を始めます。

それと、空き時間で家の冬囲いなど、冬支度を進めていきます。

稲刈りが無事終了し、早々、田んぼの排水性を改善するため、暗渠を入れる作業をしています。



溝を掘って、穴の開いた管をもみ殻で包むような感じで埋めます。

もみ殻はろ過材の役目で、管に泥などが入らないようにします。

山間地の階段状の田んぼは、山側が乾きにくく、耕起作業や稲刈りに難儀します。

暗渠を入れることで、田んぼの物理性の改善、作業性の改善が期待出来ます。

息子たちの保育園で、運動会が行われました。



コロナの影響で規模縮小し、1時間程度の運動会でしたが、息子たちの頑張りを見られてよかったです。

まだ稲刈り中でしたが、かけっこで1位になったら回転寿司に連れていく約束をしました。

惜しくも2位でしたので、終了後は早々家に帰って稲刈りをしました。

稲刈りを進められて良かったのですが、ちょっと残念でした。

田んぼにカモシカが来ていました。





いつも現れるカモシカ、ゆっくり近づけば逃げません。

人里にいるカモシカは、人の近くにいることを自覚しています。

山奥にいるカモシカは、自分の縄張りに人が来ると足を踏み鳴らして威嚇して来るので、怖くて近寄れません。

カモシカも、他の動物も、以前より人間への距離が近くなって来ました。

農家としては農作物の被害が増えるので困ったことです。